本記事では、2023年6月29日発売の「FUJIFILM X-S20」のレビューを掲載します。
先代「X-S10」はとても扱いやすいカメラでしたが、「X-S20」では様々な改善がなされ、より洗練されたカメラになっています。
「X-S10」と比較しつつ、スペック・外観・作例等、順に記載していきますので参考にしてもらえたら嬉しいです。
▲X-S10との比較動画を作りました。
動画の方が良い方はこちらをご覧ください。
▲以前掲載した、X-S10のレビュー記事です。
比較用にご覧ください。
X-S20はどんなカメラ?
X-S20はFUJIFILM(富士フイルム)のミラーレス一眼カメラです。
APS-Cセンサーを搭載しています。
FUJIFILMのAPS−Cセンサー搭載のカメラには、他にもいつくかのライナップがあります。
以下は代表的なカメラです。
・X-T4 : 2020年4月発売のFUJIFILMの代表的なカメラ
・X-S10:2020年11月発売の静止画&動画の小型ハイブリッド機
・X-E4 : 2021年2月発売の軽量コンパクト機(生産終了)
・X-H2 :2022年9月発売の次世代フラッグシップ機
・X-T5 : 2022年11月発売のX-T4後継機
・X-S20 :2023年6月発売のX-S10後継機(本記事の品)
それぞれ特徴がありますが、X-S20はX-T5の小型版という感じです。
画像処理エンジンもX-T5と同じものが搭載されています。
スペック
X-S10と比較しながら、主なスペックを紹介します。
X-S20 | X-S10 | |
撮像素子(センサー) | 約2610万画素(X-Trans CMOS4 裏面照射型) | 約2610万画素(X-Trans CMOS4 裏面照射型) |
画像処理エンジン | X-Processor 5 | X-Processor 4 |
手ブレ補正 | 5軸7.0段分ボディ内手ぶれ補正 | 5軸6.0段分ボディ内手ぶれ補正 |
フラッシュ | フラッシュ内蔵 | フラッシュ内蔵 |
動画性能 | 6.2K 30p、4K 60p | 4K 30p、Full HD 240p |
AF(オートフォーカス) | 被写体検出AF&瞳AF | 人瞳AF |
液晶モニター | 184万ドットバリアングルモニター | 104万ドットバリアングルモニター |
ファインダー | 約236万ドット電子ビューファインダー | 約236万ドット電子ビューファインダー |
フィルムシミュレーション | フィルムシミュレーション13種類 | フィルムシミュレーション12種類 |
撮影可能枚数 | 750枚 | 325枚 |
質量 | 質量491g(バッテリー、SDカード含む) | 質量465g(バッテリー、SDカード含む) |
価格 | 約20万円 | 約15万円 |
色々と進化してるみたいね。
どこが一番嬉しいところかしら?
そうだね、僕的には動画性能の進化だね。
4K60pの撮影が可能になったんだ。
4Kで撮っても2倍スローができるのは嬉しいね。
そうね、X-S10は4K30pまでだったもんね。
映像の幅が広がりそうね。
あとは、撮影可能枚数が2倍になったのね。
一気に増えたわ。
X-T5とかと同じ大容量バッテリーを採用したんだ。
X-S10の弱点をしっかりと克服していて好印象だね。
外観
X-S20と同時に購入したレンズ
XF15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ を購入
最初の一本をどのレンズにするか、迷いますよね。
迷った末、決めたのがこのレンズです。
質量135gというのは、圧倒的な軽さですね。
まさにX-S20のためのレンズと言っても過言ではありません。
▲このレンズのレビュー記事です。
迷ったのはこの2本
▲XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS
定番中の定番レンズですね。
X-T5などのキットレンズとしても販売されていますが、キットレンズの枠を超えた一品です。
▲シグマ 18-50mm F2.8 DC DN 富士フィルムXマウント用
XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS のライバルレンズ。
F2.8通しが魅力ですね。
▼Xマウントレンズのまとめ記事です。
X-S20の良いところ5点
良い点① 上位機種 X-T5 と同じ画像処理エンジンを搭載
X-S20には、上位機種と同じ画像処理エンジンが搭載されています。
それにより処理速度も向上しています。
イメージセンサーはT4・S10と同様の2610万画素のものです。
・画像処理エンジン XProcessor 5
・約2610万画素のイメージセンサー(X-Trans CMOS4 裏面照射型)
良い点② 大きなグリップと小型軽量な設計
先代、X-S10のコンセプトを踏襲し、軽量コンパクトなスナップシューターとして進化しています。
一方、グリップはしっかりとしているので、片手で扱いやすい設計となっています。
スナップの際、片手でカメラを扱うことがよくあります。
この点ではX-T5よりも利便性が高いです。
良い点③ バリアングル液晶モニターを採用
X-S20になっても、自由度の高いバリアングルモニターを採用。
ローポジション、ハイポジションでの撮影が容易になること、特に縦位置撮影時のローポジション撮影はバリアングルならではの優位性ですね。
X-T5がチルトモニターに変更になったので、棲み分けがはっきりした感じです。
一長一短ですが、私はバリアングルの方がしっくりきますね。
良い点④ X-S10よりも強力なボディー内手ブレ補正
X-S20はX-S10よりも1段分強力なボディー内手ブレ補正機能を備えています。
夜間撮影時など、シャッタースピードの遅くなりがちなシーンでも、手ブレを抑えつつ撮影することが可能です。
良い点⑤ フィルムシミュレーションによる多彩な色表現
FUJIFILM独自のカラー設定「フィルムシミュレーション」。
撮影時に好みのシミュレーションを選択しておくことで、「jpeg撮って出し」で写真を完成させることができます。
また、RAWで撮影して、lightroomでフィルムシミュレーションを適用することもできます。
X-S20には、以前のX-S10には無かった「ノスタルジックネガ」も最初から追加されています。
▼こちらは以前、X-S10で撮影した「フィルムシミュレーション」12種類の作例集です。
それぞれの違いをご覧ください。
X-S20の改善して欲しいところ3点
改善してほしい点① カメラストラップの金具の音が気になる
これは最近のSONYのミラーレス一眼と比較しての話しです。
カメラストラップの金具は動かすと通常「カチャカチャ」と音がします。
X-S20の金具も同様です。
一方、SONY αシリーズの最近に機種は、この金具の音が鳴らないように工夫されています。
これは動画撮影時に異音が入ることを防ぐ目的なのですが、ここはさすがSONYと言ったところですね。
動画機の先駆者としての気配りが感じられます。
FUJIFILMも早く追いついてほしいと願っています。
▼ちなみにストラップはピークデザインの「リーシュ」が使いやすくておすすめです。
改善してほしい点② 十字キーが無く、操作性は△
これは小型化ゆえの宿命でしょうか。
背面に大きな十字キーを配置するスペースが無いようで、小さなジョイスティックでメニュー操作をすることになります。
慣れればなんてことないのですが、ボタンを押し込むとスティックの先端が指に食い込むのが難点です。
改善してほしい点③ 価格、、。
▼X-S20
▼X-S10
X-S10から5万円以上増額されました。
スペックが上がった以外にも、生産コストや円高の要因もあるのでしょう。
もうエントリー機とは呼べない価格帯になってしまいましたね。
X-S20で撮った作例
静止画
レビュー動画
▲X-S10との比較動画です。
動画作例
▲マニュアルフォーカスのレンズを使用し、エモさを意識した動画を撮ります。
POVでの説明。
▲X-S10(クラシックネガ)で撮影したショートムービーです。
こちらも参考にしてみてください。
終わりに
長くなりましたが、X-S20について記載してきました。
このカメラのキャッチコピーは「小が大を兼ねる」です。
まさにぴったりな言葉ですね。
スナップやトラベルフォトのためのカメラに限っては、小さければ小さいほど良いと思います。
たとえ多少の操作性を犠牲にしても、軽量コンパクトであることのメリットの方が大きいと考えます。
一日中、自分の足で撮り歩くような場合、カメラの小ささ・軽さは想像以上にモチベーション維持に寄与してくれます。
このカメラはその期待に応えてくれます。
X-S20を使用する仲間が一人でも増えればいいなあ、という思いでこの記事を書いてきました。
参考になれば嬉しいです。
▼FUJIFILM Xマウントレンズのレビューまとめです。
レンズ選びの参考にご覧ください。
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