こんにちは。
今回はいわゆる「ポートレートレンズ」と「高倍率ズーム」を使用して、焦点距離を85mmで合わせた比較をしてみたいと思います。
今回は昼間の撮影での比較です。
開放F値の違い・レンズの解像力の違いでどのように見え方が変わるか、一緒に検証してみましょう。
使用するレンズの紹介
SEL85F14(FE85mm F1.8)

・軽量コンパクトな中望遠レンズ
・無印レンズだが良い写り & リーズナブルな価格
・質量371g

TAMRON(タムロン) 28-200mm F2.8-5.6 Di Ⅲ RXD

・準広角から望遠域までを一本でこなす「オールラウンドレンズ」
・質量575g

撮影条件
その都度レンズを付け替えて撮影するのは非常に煩雑なので、αシリーズ2機種を同時に使用する。
① SONY α7sⅢ & SEL85F14

※開放F1.8での撮影を想定しているので、可変NDフィルターを装着しています。
② SONY α7Ⅳ & TAMRON28-200mm F2.8-5.6 Di Ⅲ RXD

画素数を概ね合わせて、jpeg(スタンダード画質)で撮影
α7sⅢの画素数は約1,200万画素。
一方、α7Ⅳの画素数は約3,300万画素なので、jpegのMサイズを選択し、約1,400万画素で撮影する。


▲ちなみにα7ⅣはRAW撮影でも解像度を変更できるようになりました。
ファームアップが必要になりますので、まだ未実施の方はVar.2.00へと移行しましょう。
撮影結果
光の角度ごとに2枚ずつ掲載します。
① SEL85F18 開放F1.8 / TAMRON28-200mm 開放F4.5
② SEL85F18 少し絞ってF4.5 / TAMRON28-200mm 開放F4.5
【条件設定】
①ではF値を最大限に生かしてボケを大きく、
②ではSEL85F18を少し絞ってTAMRONの85mmの開放F値4.5に合わせて撮影。
では、比較してみましょう。
順光① SEL85F18 F1.8 / TAMRON28-200mm F4.5

F1.8:ボケの大きさが際立ちます

TAMRON28-200mmは、85mmまでズームするとF4.5が最大開放値になります。
背景の輪郭がはっきりしてくるので、人物を浮き上がらせるという意味では物足りないかもしれません。
順光② SEL85F18 F4.5 / TAMRON28-200mm F4.5


焦点距離を85mm、絞りをF4.5であわせて撮影。
一見して高倍率ズームが劣るとは言い切れない仕上がり。
サイド光① SEL85F18 F1.8 / TAMRON28-200mm F4.5


こちらもボケの違いが一目瞭然。
サイド光② SEL85F18 F4.5 / TAMRON28-200mm F4.5


絞り値をF4.5であわせた結果。
正直、どちらもしっかりとした描写で優劣を判断できない。
逆光① SEL85F18 F1.8 / TAMRON28-200mm F4.5


背景が複雑な場面では、F1.8のボケの必要性を実感できる。
F4.5では被写体が引き立つ感じが弱い。
逆光② SEL85F18 F4.5 / TAMRON28-200mm F4.5


逆光シーンでもどちらも嫌なゴーストは発生していない。
最近の高倍率ズームの性能はあなどれませんね。
今回のモデル:白花みか さん

主に新潟・東京で活躍するモデルさん。
以前からお世話になっており、今回のようなレビューでも助けていただいています。
ライブ配信等もなさっていて、幅広く活動されています。
考察・終わりに

「実際のところポートレートレンズってどうなの?」という問いを立てて検証してみようと、今回の比較を行いました。
※ポートレートレンズ = 明るい中望遠レンズ (ここでは仮にこのように定義します)
結論としては、被写体をしっかりと引き立てるという意味においてはポートレートレンズが必要であるが、多少絞って被写体と背景と両立させて写すような場合は高倍率ズームレンズでも事が足りると言えそうです。
また、ポートレートレンズの代用として、大三元の標準ズームレンズ(24-70mm F2.8)などを使用すれば、高倍率ズームレンズよりも明るいF値で撮影することができます。
ズーム域は狭くなってしまいますが、F2.8のまま広くも写せるし、ズームで迫ることも可能です。
焦点距離をもう少し短くすれば、もちろん50mmの明るい単焦点でまかなうのも正解でしょう。
自分にとって必要な最小限の構成にたどり着けるよう、今回のような検証を通してレンズの必要性を言葉にして確かめていきたいと思っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
▼今回はカメラのレンタルサービス「GOOPASS」利用してレンズを試してみました。
月額7,480円から機材を入れ替え放題なので、レンズ購入前のお試しにおすすめです。
私も頻繁に利用しています。
コメント