本記事では、RICOH GRⅢxに搭載されている12種類のイメージコントロールを紹介します。
時間をかけて様々な場所で撮り歩いてきました。
どんなシーンでどの色味を使用しようか考えながら撮り歩いてきたので、イメージコントロール選択の参考になれば嬉しいです。
それでは順に記載していきます。
イメージコントロールとは?
RICOH公式サイトには以下のように記載されています。
画作りの醍醐味を存分に楽しめる、イメージコントロール
「画像設定」と「エフェクト」を統合した、仕上がり調整機能を搭載。基本となるイメージコントロールは12種。これをベースに、それぞれ彩度や色相、キー、コントラスト、コントラスト(明部/暗部)、シャープネス、シェーディング、明瞭度、調色、フィルター効果、粒状感※、HDR調効果、色調※を調整することにより、思い通りのテイストで仕上げられます。
RICOH GRⅢ/Ⅲx サイトより引用
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このイメージコントロールを使用すれば、シーンに応じて自分が求める仕上がりを撮影時に確認しながら決めることができます。
lightroom等でのレタッチとは違い、写真を撮影時に完成させる楽しみがあります。
一方、同じような機能は他メーカーのカメラにも備わっています。
・SONY : クリエイティブルック
・Canon : ピクチャースタイル
・FUJIFILM : フィルムシミュレーション
・NIKON : ピクチャーコントロール
・RICOH : イメージコントロール
それぞれに特徴がありますが、私的にはFUJIFILMのフィルムシミュレーションとRICOHのイメージコントロールが、使っていて楽しいです。
それぞれのイメージごとに確かな特色を感じられるのが魅力だと思います。
使用カメラ RICOH GRⅢx
▲私が所有しているのは、2021年10月1日発売のGRⅢxです。
35mm換算で40mmの焦点距離はとても扱いやすいオールラウンダーです。
▲バッテリーは小さいので、予備バッテリーを必ず持ち歩きます。
安価なサードパーティー製で十分です。
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※予備バッテリーの紹介記事です。
コスパの良いサードパーティー製で十分、という内容の記事です。
▲GRⅢ、GRⅢxにジャストフィットのガラスフィルム。
安価で高品質、2枚セットになっているので、もし傷がついても交換できます。
作例記事 全12種
GRⅢのイメージコントロールは以下の12種類です。
・Std / スタンダード
・Vi / ビビッド
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・BW / モノトーン
・Soft BW / ソフトモノトーン
・Hard BW / ハードモノトーン
・Hi BW / ハイコントラスト
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・Nega / ネガフィルム調
・Posi / ポジフィルム調
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・BB / ブリーチバイパス
・Retro / レトロ
・HDR / HDR調
・クロスプロセス
▲分かりやすいように特色ごとに区切って表示してみました。
一段目の2つは忠実系。
二段目の4つはモノクロ。
三段目の2つはフィルム調。
四段目の4つは特徴系。
大きく4つに区分できます。
それでは順に紹介していきます。
Std / スタンダード
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最も見たままに近い写りをするのがこの「スタンダード」。
しかし、そこに何か情緒のようなものが漂うのがこのGRの色調の素晴らしいところ。
一般的と言われる色調なのですが、決して単なる中庸系ではなく、「記憶に残るような写真」になる、そんなイメージコントロールです。
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Vi / ビビッド
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豊かな発色が目を引くイメージコントロール。
とは言っても、色彩が主張しすぎる感じではなく、ピリッとアクセントになって画が締まる感じを覚えます。
自然風景だけでなく、街中スナップでも活躍してくれる色調です。
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BW / モノトーン
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最もオーソドックスな白黒がこの「モノトーン」。
強すぎず弱すぎずちょうど良いコントラストです。
白黒で迷ったらまずはこれを選択してみましょう。
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Soft BW / ソフトモノトーン
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前述のモノトーンに比べると軟調な仕上がりで、どこかふわっとした印象。
白飛び・黒つぶれ無くしっかり表現したい、やわらかな表現をしたい場合に適している。
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Hard BW / ハードモノトーン
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スタンダードモノトーンよりも明暗がくっきりと表現され、とても格好いい写真が撮れる気がする。
白黒の中では最もお気に入りのイメージコトロールです。
ストリートスナップにとても良く合う。
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Hi BW / ハイコントラスト
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白黒4種類の中で最もコントラストが高く設定されている。
決して光が豊富でないシーンでも高コントラストに再現されるので、日常のふとした瞬間を印象的に切り取ることができる。
個性が強いので、このイメージに頼りすぎないように自制が必要かもしれません。
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Nega / ネガフィルム調
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軟調かつハイキーな特徴を持つ「ネガフィルム調」。
一方、シャドウ部は潰れずに粘るので、あまり露出を意識せずとも安心してシャッターを切れます。
少し雰囲気を出したい時など、活用シーンは広いと思います。
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Posi / ポジフィルム調
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だいぶ昔、興味があってポジフィルムで撮影していたことがありました。
あの感じを手軽に味わうことができるありがたいイメージコントロール。
メリハリの効いた画とフィルムライクかつ高彩度な写りがとても心地よい。
カラーの場合、私はスタンダードかこのポジフィルム調がお気に入りです。
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BB / ブリーチバイパス
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低彩度・高コントラストの独特の世界が味わえる「ブリーチバイパス」。
映画の世界を再現したような色調となっています。
FUJIFILMの「エテルナブリーチバイパス」とも類似したイメージコントロールですね。
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Retro / レトロ
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過ぎ去った昔の写真を眺めるような、そんなイメージコントロールです。
周辺光量がぐっと落ち込むのが特徴的です。
なかなか面白い写りのイメージです。
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HDR / HDR調
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かなり強い効果のあるイメージで、どこか絵画のような描写になるこのHDR。
ダイナミックレンジを増大させるものです。
画像に粗が出て写真画質からは乖離してしまいますが、とても印象的に仕上がります。
使い所を考えて使いたいイメージコントロールです。
クロスプロセス
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フィルム現像の技法用語「クロスプロセス」。
ポジフィルムをネガフィルム用現像液で処理することから「クロス」という名称で呼ばれています。
既定の設定では青被り系の仕上がりとなっています。
カスタマイズでマゼンタ・イエロー系で色被りさせることもできるが、このブルーの雰囲気が扱いやすいです。
まとめ
GRと言えばモノクロの美しさ、という認識の人は多いと思います。
私もGRを使い始めた理由の一つにモノクロがありました。
そのモノクロを軸に他のイメージコントロールを使用していくと、だんだんお気に入りが絞れてきます。
最近では主に、
「スタンダード」
「ポジフィルム調」
「モノクロ」
「ハードモノトーン」
この4種類を使用することが多いです。
FUJIFILMのフィルムシミュレーションでも同じことですが、あまりにも個性が強い色調は常用に向いていないので、だんだんと使わなくなってしまう傾向があります。
とは言え、どのシーンでどの色調を使おうかと12種類から悩むのも楽しみのうちですよね。
この作例が参考になれば嬉しいです。
ご覧くださりありがとうございました。
▲作例はすべてGRⅢxで撮影しています。
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▲FUJIFILMフィルムシミュレーションの作例一覧も作りました。
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