唐突ですが、皆さんカメラを何台お持ちでしょうか?
1台で大丈夫、いや2台必要、5台持ってるよ、人それぞれですよね。
用途の違うサブカメラや、コンパクトカメラなどを含めると論点がぼやけてしまうので、、
本記事では、「メイン」カメラを2台持ちする必要性に限定して考えてみたいと思います。
どういう場合に必要で、メリット・デメリットは?というところも深掘りします。
それでは順にご覧ください。
私はメインカメラを2台使用しています
話の前提として、私は似たようなカメラをメインカメラとして2台持ちしています。
SONY α7SⅢ と α7Ⅳ というカメラです。
それぞれに明確な強みがある一方で、相互に代替機として最低限の仕事を果たしてくれるコンビとして選んだものです。
私にとってこれらを2台持ちする必要があるわけですが、
なぜ必要があるのか?
その理由は?
反対に必要が無い場合は?
このような問いを立てて、各必要性ごとに記載します。
2台持ちが必要な「3つの理由」
その1:レンズ交換できない(したくない)場面
その1として一般論から。
わかりやすい例で言えば、ブライダルのフォトグラファーさんのお仕事などでしょうか。
暗めの室内での撮影なので、レンズはF2.8など明るいレンズが求められるでしょう。
この時点で高倍率ズーム一本では厳しそうです。
バリエーションを考えると「広角〜標準」、「中望遠〜望遠」このあたりの焦点距離を場面場面に合わせて使い分ける。
随時進行する披露宴、忙しなく動く人々、逃したくない一瞬の表情、、とてもレンズ交換をしている暇はなさそうですね、、。
一方、趣味での撮影場面ではどうでしょうか?
例えば、自然の中へ入って望遠レンズで狙う動物撮影。
その道中では、きっと標準域で広く写したい光景にも沢山出会うことでしょう。
移動しながらの撮影時、レンズ交換はなかなか難しそうです。
場面は変わってお子さんの運動会。
頑張るお子さんのアップを撮影するためにレンズは超望遠域の100-400mm。
無事走るお子さんのアップが撮れましたが、
次は保護者席の真ん前で組体操。
我が子はなんと自分の目の前に!
こうなると100〜400mmでは全身を写すことは出来ません。
できれば広く全体の画も撮りたいし、、。
風のあるグラウンドは砂埃舞う環境、、。レンズ交換はしたくないなあ。
こんな時、もう一つ標準ズームをつけたカメラを忍ばせておけば、、。
趣味の用途でも意外と2台持ちが必要な場面は多いと思います。
その2:カメラごとの特性(役割)が必要
私が所有している「α7SⅢ と α7Ⅳ」の2台を例に記載します。
まずは、それぞれの特性(得意分野)を生かした使い分けの一例です。
α7SⅢ:約1200万画素の低画素機→暗所に強く、ノイズの少ない撮影が可能。動画性能が高く、スロー耐性など利点が多い。ダイナミックレンジの広さも特徴。
α7Ⅳ:約3300万画素の高画素機→画素が多いので、高精細な写真を残すことができる。また、動画でもある程度の性能を有してくれている。
現場へは2台を持って行き、α7SⅢ(低画素機)は動画撮影のために使用し、α7Ⅳ(高画素機)をスチル撮影で使用。
風景写真の撮影では一般的には高精細な描写が求められるので、α7Ⅳ(高画素機)が適しています。
一方、変わりゆく風景をインターバル撮影を使用し、「タイムラプス」として残したい場合はα7SⅢ(低画素機)が扱いやすいです。
理由は以下の2点。
1200万画素のRAWデータでインターバル撮影を行うと、4Kのタイムラプス映像を作るのに必要十分な素材ができるということ。
そして低画素であればワンシーン数百枚に渡るインターバル撮影素材の容量も小さくできるということです。(もちろん低画素ゆえのダイナミックレンジの広さというメリットも享受できます。)
その3:撮り直しがきかない現場での撮影
それぞれの役割(相互補完性)を考えての運用例です。
主にクライアントワーク時の必要性です。
報酬をいただいて現場に入る場合、成果の良し悪し以前に、「確実に撮って、確実に残せる」ことが最低条件になります。
α7SⅢ と α7Ⅳは、それぞれに異なる得意分野を持つ2台ですが、それぞれが「最低限」相手の仕事を補完できる性能を有しています。
映像撮影の現場で、仮にα7SⅢにトラブルが発生したとしても、α7Ⅳも4K60P LOG撮影の性能を有しているので、代替機としても使用できます。
一方、α7Ⅳでスチル撮影にのぞみ、機材トラブルが発生した場合も、画素こそ少なくなってしまいますが、かわりにα7SⅢで撮影することができます。(A3以上などの、大きな用紙に印刷しなければ、不都合が生じる場面は少ないでしょう)
そしてさらに大切なことが、
それぞれの機材が「ダブルスロット」に対応していること!
これは本当に大切です。
どんなに良いレンズを使って、どんなに良いものが撮れても、撮影データを確実に担保できなければ意味がありません。
「同じ撮影データ」を同時に2つの媒体に記録しておけば、もし片方にエラーが生じても、もう片方の媒体でデータを守ることができます。
そして、撮影データはできるだけ早く、PCのストレージや外付けHDD(若しくはクラウド)にダブルバックアップすることが大切ですね。
とにかくデータが一箇所にしかないというのは大きな「リスク」です。
いかに「リスク」を軽減するかを常に考えていたいものです。
▼こちらは私がダブルスロットに使用しているメモリーカードです。
現在までエラーが生じたことはありません。
お値段はそれなりにしますが、記録媒体にかける費用は惜しんではいけないと考えています。
必要性が無い人は?
2台持ちの必要性について記載してきましたが、反対にこれらの事項に該当しない人は無理に「メインカメラ」を2台にする必要はないと思われます。
・完全に趣味用途での撮影
・比較的明るい現場での、高倍率ズーム一本でこなせる撮影
・環境、時間的に無理なくレンズ交換できる撮影
このように整理しました。
最近の高倍率ズームは正直綺麗に写るので、とても汎用性の高い良い選択だと思います。
カメラ1台・レンズ1本で済めばそれに越したことはないですよね。
2台持ちのデメリットは?
もちろんデメリットもあります。
以下に3つ箇条書きにします。
金銭的負担
まずは最も大きな負担、「金銭的負担」。
当然大きな負担です。
「メインカメラ」クラスとなると、安くても20万円〜高ければ数十万円になります。
これだけの支出をする必要性が本当にあるのかどうか?
よくよく自問自答しする必要がありそうですね。
▼大きな投資なので、一度カメラレンタルサービスを利用してからの購入をおすすめします。
月額7,480円〜入れ替え仕放題なので、機材を試してみたい方には良いサービスですね。
重量的負担
常に2台を持ち歩くとなると、重量的な負担も大きくなります。
α7Ⅳの重量は573g、そしてズームレンズで約600gとして約1.2kgです。
このセットを2つ携行することになります。
現場まで車で移動できれば、そう苦にならないでしょう。
飛行機など公共交通機関での移動だとなかなかしんどくなってきますね。
また、市街地でのポートレート撮影などはどうしても徒歩移動になります。
自分がどのくらいの負担なら許容できるのか、理解しておくことが必要ですね。
ちなみにカメラストラップは、ピークデザインのリーシュを使用しています。
軽くて扱いやすい、脱着が容易なストラップです。
管理手間の負担
カメラを1つ増やすということは、管理の手間も2倍になるということです。
防湿庫を使用している方であれば、スペースが必要になります。
センサーやファインダーなど、良好な状態を保つようにメンテナンスが必要です。
また、2台のメニュー構造など操作感の違いにも慣れておく必要があります。
いざという時の代替機でもあるので、どちらのカメラでも同様のスピードで操作できなければなりません。
見落としがちですが、意外と重要なことですよね。
私の所有するα7SⅢとα7Ⅳはメニュー構成など、操作感がほぼ同じつくりになっています。
あえて同じ操作感のものを揃えているので、咄嗟の場面でもほぼ違和感なく扱えます。
終わりに
今回は「メインカメラ」を2台持ちする必要性・メリット・デメリットについて記載してきました。
写真・カメラが好きな人は、おそらく「サブカメラ」を含めると複数台所有している人も多いことでしょう。
メインカメラは腰を据えて作品を撮影する際、サブカメラはお散歩スナップや旅行の時、などと使い分けることが考えられますね。
しかし、「メインカメラ」2台となると、所有するのに金銭的な負担も大きくなるので明確な「理由」を言語化しておきたいものです。
この記事は私自身の思考整理の過程でもあります。
同じようにそろそろメインカメラ2台運用を考えている方の参考になれば幸いです。
ご覧くださり、ありがとうございました。
▼私は「GOOPASS」を利用して、まずはカメラ・レンズを試すようにしています。
しばらく使用して、納得のいくものだけを購入します。
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▼SONY α7Ⅳのおすすめ操作ボタンカスタマイズの記事です。
使いやすく設定して、スムーズに撮影できるようにしましょう。
▼SONY Eマウントおすすめレンズの紹介です。
私が使用してきたレンズを一覧にしています。
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