FUJIFILMのX-S10を購入し、半年が経過したのでレビューを書いてみました。
結論から言うと、「コストパフォーマンス・完成度の高い、コンパクトミラーレスの新定番」という印象です。
これから初めてのカメラを購入する方、サブ機を検討されている方、FUJIFILMのカメラを使ってみたい方、の最適な選択になるかもしれませんね。
スペック、外観、作例等、順に載せていますので参考になれば嬉しいです。
X-S10はどんなカメラ?
X-S10はFUJIFILM(富士フイルム)のミラーレス一眼カメラです。
APS-Cセンサーを搭載しています。
FUJIFILMのAPS−Cセンサー搭載のカメラには、他にもいつくかのライナップがあります。
以下は代表的なカメラです。
・X-T4 : 2020年4月発売のFUJIFILMの代表的なカメラ
・X-E4 : 2021年2月発売の軽量コンパクトなカメラ
・X-H2S :2022年7月発売の次世代フラッグシップ機
それぞれ特徴がありますが、X-S10はX-T4の小型版という感じです。
画像処理エンジンもX-T4と同じものが搭載されているので、性能的に不足しているとうことはありません。
上記カメラについては、また後日言及したいと思います。
スペック
・約2610万画素(X-Trans CMOS4 裏面照射型)
・5軸6.0段分ボディ内手ぶれ補正
・フラッシュ内蔵
・4K 30p、Full HD 240p
・瞳AF
・104万ドットバリアングルモニター
・約236万ドット電子ビューファインダー
・フィルムシミュレーション12種類
・質量465g(バッテリー、SDカード含む)
・約12万円
小型ボディの中に、しっかりと実用的な機能が搭載されています。
強力な手ブレ補正、4K映像、バリアングルモニター、動画撮影を支える機能にハイブリッド機としての本気がうかがえます。
外観
X-S10と同時に購入したレンズ
XF18-55 F2.8-4 R LM OIS に決めた
最初の一本をどのレンズにするか、とても迷いました。
結果、決めたのがこのレンズです。
▲本レンズのレビュー記事です。
迷ったのはこの2本
▲XF16-80mm F4 R OIS WR
こちらも定番のズームレンズです。
フルサイズ換算で24-120mmと申し分ない焦点距離ですが、18-55mmと比べるとやはり大きいです。
スナップシューターとしてはもう少し小さいと助かりますが、、結局買ってしまいそうなレンズです。
▲XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ
こちらはX-S10のキットレンズですが、侮ることはできません。
広角15mm始まり、そして圧倒的な小型軽量がはかられています。
スナップには最適な選択でしょう。
F3.5始まりで少し暗いのが残念なところですが、価格はとてもお安いです。
X-S10の良いところ5点
良い点① 上位機種 X-T4 と基本性能が同じ
X-S10には、上位機種と同じセンサー・画像処理エンジンが搭載されています。
・約2610万画素のイメージセンサー(X-Trans CMOS4 裏面照射型)
・画像処理エンジン XProcessor 4
基本的に、X-T4と同様の画質が得られるということです。
もちろん、X-T4の操作性には敵いませんが、これは慣れである程度までは改善できるものでしょう。
良い点② 小型・軽量なスナップシューター
このカメラは従来のミラーレス一眼よりも、さらに携帯性を考慮した小型・軽量なつくりとなっています。
余分な突起が無いので、バッグへの収納・取り出しがスムーズに出来ます。
小型のレンズと組み合わせれば、いつでもどこにでも持ち運び、日常用途のスナップシューターとして活躍してくれます。
一方、大型のグリップを備えているので、しっかりしたレンズをつければ、腰を据えた風景撮りにも活用できます。
良い点③ バリアングル液晶モニターの自由度の高さ
従来のチルトモニターと比べ、自由度の高いバリアングルモニターを採用。
ローポジション、ハイポジションでの撮影が容易になること、特に縦位置撮影時のローポジション撮影はバリアングルならではの優位性ですね。
良い点④ 強力なボディー内手ブレ補正機能
X-S10は強力なボディー内手ブレ補正機能を備えています。
ここに手ブレ補正機能のついたレンズを装着すると、さらに補正効果が高まります。
写真撮影においては、より遅いシャッタースピードでの撮影に耐えられるようになります。
動画撮影では、従来はスタビライザーを使用しないとブレで見づらくなってしまうようなシーンでも、手持ちで撮影できる機会が増えました。
静止画・動画とハイブリッドにカメラを活用することができます。
良い点⑤ フィルムシミュレーションによる多彩な色表現
これは他の FUJIFILMカメラにも言えることです。
このカメラにもFUJIFILM独自のカラー設定「フィルムシミュレーション」が搭載されています。
撮影時に好みのシミュレーションを選択しておくことで、「jpeg撮って出し」で写真を完成させることができます。
RAW撮影ーレタッチが一般的となった現在ですが、撮影時に仕上がりの色味を確認しながら撮れるというのは大きな喜びではないでしょうか。
また、各シミュレーションをカスタマイズすることも可能です。
その際も、パラメーターを大きく動かしても「写真画質」の範囲内に収まるようになっています。
ここがFUJIFILMのフィルムメーカーたる所以でしょう。
X-S10の改善して欲しいところ3点
改善してほしい点① バッテリーの減りが早い
これはボディーを小型化するということの宿命ですね。
バッテリーも小さいものになるので、電池持ちはあまり良くないです。
サブバッテリーを購入することで、電池切れに備えましょう。
改善してほしい点② 十字キーが無く、操作性が悪い
これも小型化とのトレードオフなのでしょう。
十字キーを配置するのが難しかったのでしょうね。
フルサイズ機などでは十字キーを指の感覚で操作することができるのですが、本機では小さなジョイスティックを器用に操作しなければなりません。
慣れるまではちょっと操作しづらいですが、今となっては当たり前になりました。
改善してほしい点③ 動画撮影時、露出変化による画面のチラツキがある
動画撮影をする人にとって、実はこれがちょっとした問題です。
動画を撮っていると、暗いところから明るいところへ視点を移すことがよくあります。
その際、F値に変動があると、映像にチカチカとちらつきが発生してしまうのがこのカメラの難点です。
私も昨年にお借りしたカメラで作例撮りをして、編集している時に気付きました。
色々調べてみると、X-T4ではこの点は改善されているようです。
最新のX-H2Sでも当然改善されていることでしょうね。
今はこの難点を知っているので、動画撮影時には絞り・SSともにマニュアルで設定し、ISO感度をオートにして明暗差を吸収するようにしています。
絞り値が変動しなければちらつきは発生しないので、運用でクリアできる問題です。
X-S10で撮った作例
静止画
動画
終わりに
ちょっと長くなりましたが、FUJIFILMのX-S10についてレビューしてきました。
冒頭にも述べましたが、「コストパフォーマンス・完成度の高い、コンパクトミラーレスの新定番」と言える製品だと思います。
これからミラーレス一眼を始める方にはもちろんのこと、フルサイズ機のサブとしても良い選択肢となるでしょう。
そしてフィルムシミュレーションによる「jpeg撮って出し」の楽しさを味わったら、きっと抜け出せなくなります。
私がその一人です。
最近ではフルサイズ機よりも出番が多いほどです。
この楽しさを多くの人に体験してもらいたいです!
長々としたレビューにお付き合いいただき、ありがとうございました。
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▲後継機「X-S20」のレビュー記事を書きました。
よろしければご覧ください。
▼以前まとめた、全フィルムシミュレーションの作例です。
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