XF56mm F1.2 R レビュー / FUJIFILM Xマウント「もう一つの神レンズ」

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富士フイルムXマウントレンズの中でも、「神レンズ」と呼ばれる「XF35mmF1.4 R」。

その35mmと共に神レンズと評されるのが、この「56mmF1.2 R」です。

2014年2月に発売されてから長い年月が経過していますが、現在でもその写りには大きな魅力を感じる方が多いようです。

本記事では、この中望遠レンズについて紹介していきます。


 



XF56mmF1.2 R はどんなレンズ?


Xシリーズで最も明るい開放値「F1.2」を有する、大口径中望遠レンズ

フルサイズ換算で85mm、F1.2という非常に明るい中望遠レンズ。

開放で撮影すると、背景はとろけるようにボケてくれます。

ピント面がくっきりと浮き立つように感じられ、被写体が強調された画になります。

これはズームレンズではなかなか味わえない、単焦点ならではの感覚ですね。

ポートレートレンズとして評判が高いのもうなずけます。



主要スペック

対応マウントXマウント
焦点距離56mm(35mm換算85mm)
明るさF1.2
最短撮影距離0.7m
最大撮影倍率0.09倍
手ブレ補正無し
フィルター径φ62mm
最大径φ73.2mm
長さ69.7mm
質量405g

大口径の中望遠が405g。
これってかなり軽いわよね。

そうだね。
APSCセンサーだからこそのメリットだね。

ズームレンズともう一本、という時でも
バッグに追加しやすい重さね。

レンズは持ち出してナンボだからね。
やっぱり軽いのはありがたいよね。

 

外観

大口径の中望遠がこのサイズ感で




フードを装着




フィルター径は62mm



手の大きさと比較







X-T5につけてみると

大口径レンズ




ほど良いサイズ感







片手で扱うことも可能なサイズ



XF56mmF1.2 R の良いところ

良い点① 中望遠なのにとても軽量

これはフルサイズ機の大口径中望遠と比較するとよくわかります。

▼例えばこちら、SONY Eマウントの大口径中望遠レンズ「SEL85F14GM」。


なんと、というか、当然と言うべきか、、質量は850gです。

XF56mmF1.2 Rは405gなので、2倍以上の重さということです。

もちろんSONYレンズの中でも最高級の性能を持つレンズなので、重さだけでは比較できません。

しかし、同じ焦点距離・明るさを約半分の重さで実現していることは、XF56mmの大きな強みですね。




良い点② リーズナブルな価格設定

2023年現在、最安値で87,000円程度で購入することができます。

このクラスのレンズが10万円以下で手に入るというのも魅力的ですね。





XF56mm F1.2 R の改善して欲しいところ

改善して欲しい点 AF駆動音の大きさ

これは使用してみての実感です。

やはり大きなレンズが動くので、それなりに大きな音がします。

「ガガッ」というような音と揺れがありますね。

最近のレンズではLM(リニアモーター)による静かな駆動のものを見かけますが、本レンズ、また本レンズの後継として発売されたレンズ「XF56mmF1.2 R WR」にもLMは採用されていません。

LMを採用して大型化するよりも、DCモーターにして画質や小型化に振ったということでしょうか。

そもそもこのくらい大きなレンズを動かすのは、やはりトルクの高いDCモーターのほうが向いているのでしょうね。





作例

静止画作例 (すべて撮って出し)

換算85mm | F1.2 | ss1/7500 | iso125
F1.2開放で撮れば、被写体と景色をしっかりと分離できる。
ポートレート撮影にも良いレンズ。




換算85mm | F1.2 | ss1/8500 | iso125
自転車が浮き上がるような印象。
極浅ピント面の楽しさ。




換算85mm | F1.2 | ss1/2700 | iso125
奥が詰まった状況でも、手前の大きなボケ感で奥行きを感じることができる。




換算85mm | F10 | ss1/45 | iso125
F10まで絞って撮影。



換算85mm | F8 | ss1/100 | iso125
こちらも絞って、グラデーションを切り取る。




換算85mm | F1.2 | ss1/3000 | iso125
85mmという焦点距離だから撮れた画かな。
常用の50mm付近のレンズだったら、X-T5のクロップで寄るのもありですね。




換算85mm | F1.2 | ss1/6400 | iso125
奥行きのあるパイプを開放で撮影。
中央のパイプが浮き上がるような感覚。




換算85mm | F2.5 | ss1/180 | iso125
少し絞ってシルエットを一枚。





換算85mm | F1.2 | ss1/100 | iso125
圧倒的な明るさはナイトスナップにも最適。
isoを抑えつつ、シャッタスピードを稼げますね。





換算85mm | F1.2 | ss1/100 | iso800
シャッタースピードを維持できるので、手ブレを気にせず撮影に集中できる。




あとがき

XF56mmF1.2 R についてレビューしてきました。

ポートレートレンズとして名高い本レンズですが、軽さを生かして街歩きに使うのも楽しいレンズでした。

2022年9月に後継の「XF56mmF1.2 R WR」が発売されましたが、性能アップと引き換えに重量は40gほど質量が増加しています。

また、XF56mmF1.2 Rよりも大きく価格が上がっていますので、そのあたりでユーザーの棲み分けも出てきそうですね。

▲XF56mmF1.2 R WR 実勢価格 約13万円


このレビューが少しでも参考になれば嬉しいです。

ご覧いただき、ありがとうございました。


▲FUJIFILM X-T5と合わせて使用してみました。

高速電子シャッターのおかげで、日中でもNDフィルターを使用せずに開放で撮影することができました。



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FUJIFILM(富士フイルム) Xマウント 定番 & おすすめレンズ紹介 / 随時更新
本記事では、フジフイルムXマウントレンズの中で、私が実際に使ってみておすすめなものを紹介していきます。キットレンズの次に購入する一本を選ぶ際の参考になればと思って書きました。単焦点・ズームレンズ、それぞれ掲載しますので、購入検討の材料になれば嬉しいです。

 

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