本記事では、DJIの一眼カメラ用ジンバル「RS4 Mini」と「RS4」を比較していきます。
一般ユーザーとしてはこの2機種、どちらを購入するか悩ましいところではないでしょうか?
私も実際に使い比べてみて、やっとどちらをメインにしようか決定することができました。
スペックから特徴まで順にお話ししていきますので、参考にしてもらえたらと思います。
▼こちらの2製品です。
▼ YouTube動画も公開しています。
DJI RS4シリーズについて
ラインナップは3種類
RS4 | 2024年4月9日発売 |
RS4 Pro | 2024年4月9日発売 |
RS4 Mini | 2025年2月20日発売 |
標準的なモデルの「RS4」と、より高性能な「Pro」が先行して発売され、半年ちょっと後に扱いやすい小型モデル「Mini」が発売されました。
基本スペック比較
今回は一般ユーザー向けの比較としたいので、RS4 Mini と RS4 の2つを併記します。
RS4 Mini | RS 4 | |
価格(単体) | 51,480円 | 66,000円 |
価格(コンボ) | 63,140円 | 79,200円 |
重量 | 890g | 1.4kg |
積載量(ペイロード) | 2kg | 3kg |
軸ロック | 第2世代自動軸ロック | 左同 |
軸アーム素材 | アルミニウム合金、テフロン™インターレイヤー | 左同 |
外観 | ライトグレー | レッド&ブラック |
微調整ノブ | あり | 左同 |
安定化アルゴリズム | 第4世代RS安定化アルゴリズム | 左同 |
モニター | 1.4インチ LCDフルカラー タッチ画面 | 1.8インチ OLEDフルカラー タッチ画面 |
バッテリー | 取り外し不可 13時間 | 取り外し可能 12時間 29.5時間(大容量バッテリー装着時) |
充電時間 | 1時間50分 | 1時間30分 2時間30分(大容量バッテリー装着時) |
外観
それぞれコンボに付属する「ブリーフケースハンドル」を装着した様子です。
RS4 Mini



RS4



RS4 Mini と RS4 の共通点
自動軸ロック機能

RS3から導入された「自動軸ロック」機能。
当然、RS4も全モデルに採用されています。
「電源オンオフ」「スリープモード」それぞれアクションを選択できるのが嬉しいポイントです。

電源オンオフ時に選択できるアクションは3種類。

スリープモード時に選択できるアクションは2種類。
私の運用方法では、
「電源オンオフ」時は「なし」、
「スリープモード」時は「センタリング&ロック」
という使い方をしています。
テフロン™インターレイヤー


以前は一部のモデルにしか採用されていなかった「テフロン加工」。
RS4はどのモデルにもテフロン加工が施されています。
摩擦が少なくなり、バランス調整をとてもスムーズに行うことができるので、ありがたい進化です。

特にこの「チルト軸」の調整時、滑らかさに助けられています。
以前使用していたジンバル「weebill s」は、ここの調整がとても固くて大変でした。
RS4を使用するようになって、かなり楽になりました。
第4世代RS安定化アルゴリズム

進化した安定化アルゴリズムを採用しており、異なるシーン間の往復でもさらに安定した撮影が可能となっています。
また、縦向き撮影時の安定化性能が大幅に改善されているようです。
縦位置撮影機構
RS4 Mini・RS4 ともに、縦位置撮影に対応しています。
特に別途付属品を用意しなくても、台座を外し、角度を変えて取り付けるだけです。
※バランス調整は再度必要になります。

このようなセッティングになります。

手順は簡単で、
まずは右側のネジを緩め、左側(人差し指部分)のボタンを押し込みながら台座を取り外します。

向きを変えて、裏面にある溝を接合部分にはめ込みます。

縦位置の完成。

結構ゆとりがありますね。

RS4 Mini も同様の手順で縦位置になります。

MiniはRS4に比べると少し窮屈に感じます。

RS4 Mini と RS4 の違い
バッテリーグリップの取り外し

RS4 Mini は本体とバッテリーグリップが一体となっており、取り外すことはできません。

一方、RS4はこのように分離させることが可能です。

レバーを動かしてロックを解除することで外すことができます。
ロックするとしっかり固定されるので、外れてしまう心配はありません。
スマートトラッキングモジュールの付属
被写体の動きに合わせてジンバルが追従してくれる機能「スマートトラッキング」。
RS4 Mini のコンボを選択すると、同封されてきます。

マグネットでカチャっとワンタッチで取り付けられます。

このモジュールで「人物」のトラッキングが可能です。
人物以外の構造物などはトラッキングできません。

RS4やRS4 Pro のコンボには同封されていないので、別売りで購入すれば使用することができます。
アダプターが付属してくるので、これを使えば RS4 Mini 以外にも装着可能です。
ちなみに、人物以外のトラッキングをしたい場合は、上記「映像トランスミッター」を使用する必要があります。
必要に応じて揃えましょう。
モニターサイズ

左 RS4:1.8インチ OLEDフルカラー
右 RS4 Mini : 1.4インチ LCDフルカラー
大きさの違いがはっきりとわかります。
実際、RS4の大きなモニターは操作性がとても良いです。
ハンドル取り付け箇所の自由度

どちらのモデルも、コンボを選択すると付属する「ブリーフケースハンドル」。

RS4 Mini は左側に取り付けることができます。

右側にはマウントが無いので取り付けられません。

RS4は左に取り付けられるのはもちろん、

右側にもマウントがあって、どちらでも取り付けが可能です。
用途に応じで付け替えられるのはありがたいです。
フォーカスモーターに対応

ジンバルを操作してフォーカスを調整するための「フォーカスモーター」。
RS Mini は対応していません。
RS4 コンボ には付属品としてついてきます。
RS4はこのように、より手の込んだ撮影に適していると言えるでしょう。
私の選択とその理由
私はRS4を選択しました
一定期間両方使ってみて、結局 RS4 をメインに採用しました。
理由は以下2点です。
理由1:モーターパワーのゆとり、安心感

積載量(ペイロード)は2kg・3kgと、一般的なミラーレス一眼と標準ズームレンズならどちらも問題なく使用することができます。
しかし、刻一刻と変わる撮影状況の中、ちょっと急いでジンバルに負荷をかけることもあったりします。

例えばこのように、ワンカットだけさっとズームして撮影するような使い方。
(もちろん推奨できる使い方ではありませんので自己責任にて)
バランス調整が崩れるので、モーターパワーに依存する状態ですね。
そんな時、ペイロード3kgのRS4の「余裕」が効いてきます。
カクつくことなく動作してくれるので、こんな使い方も可能です。
▲動画ではちょっとジンバルに負荷をかけた実験をしていますので、ご覧ください。
5:15〜の部分です。
理由2:サイズが大きいことによる操作性の良さ

私のジンバル使用シーンは主に結婚式当日の撮影。
ジンバル撮影・手持ち撮影を素早く行ったり来たりすることが多い現場です。
カメラの脱着やバランス調整、トリガー操作など、やはりある程度の大きさがあった方が使いやすいと実感しています。
大きさや重さは一般的にはデメリットですが、ことジンバルに関してはある程度の大きさがあった方が私にとっては扱いやすいようです。(重さは軽いに越したことはないですが、RS4は許容範囲内だと思っています。)

モニター操作も大きい方がやりやすいですよね。
とは言っても、Miniのモニターサイズでもそこまで不便はしないと思います。
比べてみればという世界のお話しですね。
何を優先させるか?

私の選択理由はもちろん「私にとって」のものであり、使い道によっては RS4 Mini が適している方も多いかと思います。
旅動画で使用するような場合は、きっと軽量コンパクトなMiniの方が向いているのでしょう。
機材選びでは、すべてを兼ね備えたものは無いと認識し、何を優先させるかを明確にすると選びやすくなると思います。
勢いで購入せず、ネット情報やレンタルを通してじっくりと検討してみましょう。
まとめ
DJI RS4 Mini と RS4 について比較してきました。
ジンバルも各製品、性能が順調に伸びており、成熟期に入ってきた感じですよね。
今ならDJI製品を選べばほぼ間違い無い感じですが、その中でも自分なりのこだわりを持って使っていきたいものです。
このような比較を今後も続けていきたいと思っていますので、またご覧いただけたら幸いです。
▼こちらは愛用しているカメラバッグのレビューです。
よろしければご覧ください。

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